第14回学生通訳コンテスト開催(2020年11月28日)

2020/11/28

“Lessons from the Covid-19 Pandemic”

ポストコロナの世界を生きる―パンデミックからの教訓

 

20201128日(土)、名古屋外国語大学7号館(701)を本会場に、全国外大連合連携事業の一環である第14回学生通訳コンテストが開催されました。今年はコロナ禍の影響により、初のZoom開催という例年とは全く異なる形態でのコンテストとなりましたが、以下全国9大学から参加の申し出があり、約10分間の持ち時間のなか、日本語から英語、英語から日本語に逐次通訳をして、通訳のスキルを競いました。一名の参加者は留学先のアメリカニュージャージー州からエントリーし、トランスナショナルな繋がりを可能とした刺激に溢れる大会となりました。

 

<参加校>

・沖縄国際大学

・神田外語大学

・京都外国語大学

・神戸市外国語大学

・国際基督教大学

・杉山女学園大学

・高崎経済大学

・明海大学

・名古屋外国語大学

 

今年のテーマは、「ポストコロナの世界を生きる―パンデミックからの教訓」。まさに、今私たちが直面している社会の現状を取り上げる内容に設定され、以下の9つのサブトピックに分類されたスクリプトが準備されました。

 

<サブトピック>

  • (1)はじめに―用語の整理・パンデミックの歴史

Terminology and its history

  • (2)Covid-19-新型コロナウィルスの始まり

How did it happen?

  • (3)生活―「ステイホーム」への変化した生活スタイル

“Stay Home”: A new mode of daily life

  • (4)医療―医療現場とその諸問題

The medical field: Testing, care, and vaccination

  • (5)国際機関―「世界保健機構(WHO)」の役割

The role of the WHOWorld Health Organization

  • (6)経済―パンデミックがもたらした経済危機

Economic impact of the pandemic

  • (7)メディア―ファクトチェックの意義

The rise of misinformation

  • (8)国際協力―共同体としての相互援助

Community spirit

  • (9)おわりに―ポストコロナを生きるために

In conclusion: Living in a post-Covid-19 world

 

 

審査の対象項目は、通訳における情報の正確性、表現の適切さ、そしてプレゼンテーションです。そのため、出場学生は、メインテーマ全般に関して事前に学習することが必要となり、広範囲で深い理解が求められます。今年のテーマも実に難しいものでした。しかもZoom上での聞き取りと訳出という実際の逐次通訳作業においてハンディーがあるなか、9名の出場学生のパフォーマンスはいずれも素晴らしく、コロナ禍にあっても通訳という学びを通して人と繋がりを保ち続けたいと願う若者の声を肌で感じた気がしています。

コンテスト終了後には、神田外国語大学の柴原智幸先生による同時通訳デモンストレーションが本会場にて行われ(トピック:「芸術・文学が果たす役割」 The role of art and literature)、その崇高な通訳のパフォーマンスを前に、会場にスタンバイする数少ないスタッフの間で今年もどよめきが上がりました。また、名古屋学芸大学教授のミッシェル・モローネ先生による講演「2021年:社会と教育のニューノーマルに向けて(“2021 Anticipating the New Normal in Society and Education; Covid-19 as Catalyst” )」では、ポストコロナにおける教育の在り方についてお話いただきました。

最後にコンテストの授賞式が行われ、本学の現代国際学部現代英語学科4年の浦崎真莉菜さんが優勝の栄誉に輝きました。準優勝はアメリカから参加を果たした国際基督教大学の岩崎彩子さん、第3位は神戸市外国語大学の小栗亜美さん、審査員奨励賞に神田外語大学の三矢翔さんが選ばれました。

今後のポストコロナの世界がどうあるか、どう変わっていくか、どのような希望の下にあるべきか、私たち一人ひとりに問われています。このような八方塞がりになってしまった社会にあったとしても、そこに潜む可能性をまだ信じ続けようとするその心のあり方こそが、これから始まるポストコロナの時代に必要であるというメッセージを、本コンテストの実施を通して共有することができたと思います。

最後に、本コンテスト開催のためにご尽力くださった船山仲他先生(元神戸市外国語大学学長)、また審査員をお勤めくださった鶴田知佳子先生(東京女子大学教授、NHK衛星放送、CNN同時通訳者)、関沢紘一先生(西太平洋米海軍統合法務局、国際法首席顧問)、そして音響面で多大なるご協力を賜りました名古屋学芸大学の森幸長先生に心より御礼申し上げます。

 

【優勝者・浦崎真莉菜さんのコメント】

卒業するまでに通訳コンテストに参加してみたいという思いが私の中であったので、参加すること、そしてこの結果を残すことができてとても嬉しかったです。実際に参加してみて、メモをとって言語変換をするということはもちろん、英語や日本語独特の表現に合わせて訳したり、その場に応じた言葉の言い回を考えたり、いかに通訳というのが難しいことなのかというのを身をもって知ることができました。出場された学生さんたちのパフォーマンスが素晴らしく、発見や学びも沢山ありました。コロナ禍でオンラインという形であったため、トレーニング、コンテスト本番ともにズームを活用する普段とは違った環境ではありましたが、技術が発展している今にありがたみを感じました。パンデミックからの教訓ということで多くのことを学べましたし、改めて今の世界の現状について考える貴重な機会となり、本当に参加することができて良かったと感じています。

 

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